かみn・・・いかずち?
フェデラルで次はどこに行こうかと地図を眺めていると奈良県の明日香村が目に止まりました。
明日香村を通過したことは何度もありますが、観光は小学生の遠足以来御無沙汰なので良い機会なので行ってみることにしました。
国道24号線を南下し、明日香村へと向かう交差点。ふと頭上を見上げると。
「いかずちよ、かみなりじゃないわ」
が脳内でエンドレスで再生されつつ明日香村に到着。
村に入ってすぐの場所にある無人販売所でやたら安いみかんが販売されているのを発見。
補給食代わりに美味しくいただきながら明日香村を散策していきます。
後ろに見える家の庭石の感覚で重要文化財が転がっている光景。
やはり奈良、おそろしい子。
まずは亀石から。
小学生時代に遠足で来たときの記憶と実際の街並みが完全に変わっているのでこの亀石になかなか到達できず、結局スマホの地図に頼ってようやく到着。
昔は亀石の周りには畑以外何もなかった記憶でしたがすぐ近くに家が建っているせいで「何か違う」感が倍増していました。
なんだこの軽い扱いの重要文化財。
亀石自体は相変わらず可愛いので良し
山のごく一部だけが赤い。
該当箇所をトリミング。レンズの最大望遠(135mm)では足りないのではっきりとは写らない。
次はどこを目指そうと思いながらペダルを漕いでいると遠くの山の一部が紅葉して赤くなっているのを確認できました。
その赤い部分をカメラの望遠レンズで確認すると寺のような建物が建っているのを確認出来ました。
観光案内地図を見ると、どうやら「岡寺」という寺の模様。
せっかく紅葉の時期だというのに明日香村に入ってから周りに植えられている木は常緑樹ばかりで紅葉とは無縁だったので、せっかくなので行ってみることにします。
自転車で入ってい行けるのは麓までのようなので、寺指定の駐輪場に自転車を停め、そこらに転がっていたブロックにチェーンを括り付けてロック。そこから徒歩で参道を登っていきます。
参道はかなり険しい坂道なものの距離自体は駐輪場からすぐの場所だったので(徒歩5分くらい?)難なく到着。
麓からだと真っ赤に見えたけどそれほど紅葉している木は多くはない。
説明によると創建1300年の日本最古の厄除けの寺であり、日本最古の観音像が本尊としてあるとのこと。
1300年という京都以上によく分からない数字がさらりと出てくるのが奈良の恐ろしいところ。
そして、それだけ歴史がある寺なのに世間にはほとんど知られていないというあたりが実に奈良。
寺の正式名称は龍蓋寺。この寺の周りの農地を荒らしていた悪い龍を蓋をして封じたことから付いた名前ということ。
なら岡寺の名称は何なのかというと、天智天皇の息子が住んでいた岡の上に建っている岡の宮という屋敷を寺に改造したから岡寺と呼ぶようになったということ。
そんな適当な名前で良いのかと思ったら奈良時代は日本全国に寺の数自体が数えるくらいしかなかったので「岡寺」という名前の寺が他にないので識別にはそれで十分だったというのがまた恐ろしい。
寺はかなり高い山の上に建っているので、寺にある高台から明日香村全体を一望できます。
紅葉も風景も堪能したので次の場所へ向かいます。
「明日香の中でも最も有名な石舞台古墳だ」
ということで石舞台古墳にやってきました。
この日はこの石舞台古墳のすぐ近くの広場でラジオ?のイベントが行われていたので周囲が観光客で埋め尽くされており、とてもゆっくり観光という雰囲気ではなかったので遠くから写真を撮って速やか撤収。
聖徳太子が生まれた寺、蘇我氏の屋敷跡など明日香の観光名所をぶらりと見て周り、最後に明日香村の外れにある酒船石にやってきました。
自転車を駐輪場に停めてまた山登りです。
ここも昔と比べるとかなり道が整備されて登りやすくなっていました(記憶が曖昧なので確証はない)
酒船石に向かう道の途中に在った亀型石造物というやる気のない名前の史跡。
よく見ると水がたまる部分が亀の形になっています。
ここは人工の水路跡で天皇が祭事をする場所だったのではという説が有力とのこと。
「昔は石の下に黄色いコケが生えていて、それが灯りに照らされると金色に光って見える状態だったのでは」
と観光ツアーで来たであろう団体客相手に観光ガイド?の人が解説していました。
なるほど参考になる。
最後は酒船石。
昔はここで酒や薬を作っていたとか宇宙人が作ったモニュメントだとか色々な説が有りました。
少なくとも私が小学生時代は酒や薬の分離が定説だった記憶がありますが、最近の学説だと山の麓から組み上げた水をこの酒船石に流してその光景を楽しんだというただの庭石説が有力とのこと。
(これも先ほど亀型石造物のところにいた観光ツアー随伴のガイドが解説していた。)
ただの庭石とか流石に何のロマンもなさすぎるけど、そこは気にしたら負け。
明日香村巡りはこれにて終了。
短距離を走っては停まり、そこから歩きをひたすら繰り返すだけで自転車旅としてはイマイチでしたが、観光としては楽しめました。