そんなわけでサイコロきっぷ餘部の旅に出発です。
大まかに旅行でやりたいことをまとめると
1.移動時間を考えて一泊二日の旅行
2.餘部周辺に宿はないので浜坂周辺で宿泊
3.鎧駅周辺を散策したい
4.餘部駅周辺を散策したい
5.兵庫の端まで行くのだからすぐ近くの鳥取にも行く
以上を踏まえた上でプランを立てていきます。
まず2の宿の問題です。
日程が夏休みの最中という状況もあってか
兵庫県北部は見事に旅館もホテルも埋まっており
鳥取まで進むか豊岡に戻ってビジネスホテルに泊まるしか
選択肢がありませんでした。
そのため代案として浜坂周辺のキャンプ場でキャンプをすることにします。
3の鎧駅について。
今回の目的地である餘部駅の一つ手前にある駅ですが、
ここで一度列車を降りると次の列車発車は約1時間30分後です。
鎧駅周辺の散策はおそらく30分弱で終わるので
1時間ほど時間を持て余すことになります。
ただでさえ大阪駅から城崎温泉駅まで3時間近くかかるというのにここで1時間のタイムロスをすると
1日目に動ける時間がほとんどなくなってしまいます。
時刻表を確認すると大阪から城崎温泉までの「特急こうのとり」が到着した10分後に
餘部駅の手前にある香住駅への各駅停車の列車が出ていることがわかりました。
この列車は香住駅が終点のためにその先に行くことは出来ませんが、
待ち時間はほぼなしで乗り継ぐことが出来ます。
とりあえず香住駅まで進んでおけば香住駅周辺を散策して時間を潰したり、
香住駅から鎧駅までの距離は数Kmなので折り畳み自転車を漕いで
直接向かうことで時間の無駄をなくすことが出来ます。
というわけでまず最初の目的地をJR香住駅に設定しました。
そんなわけで出発。
8:12 JR大阪駅発
10:58 JR城崎温泉駅着
実際に城崎温泉駅に到着したのは2分遅れの11:00でした。
さすがにゆっくりしている時間はないのでトイレ休憩のみを取ってすぐに香住駅へ向かいます。
11:10 JR城崎温泉駅発
11:40 香住駅着
行きのサイコロきっぷはこの香住駅の下車で終わりになります。
駅は自動改札化されていないのでサイコロ切符は駅の改札(切符回収)箱にシューッ!
香住駅から次の鳥取方面の列車が出るのは12:30なので
滞在時間は理論上の最大で約50分
…と駅から出ていく列車やホーム内の撮影をやっている間に既に5分くらい経過したので
ここでの散策時間は実質40分くらいです。
まず駅周辺を見て回って次の列車を待つか直接鎧駅に向かうかを決めよう。
駅の前に観光案内所があったのでとりあえず入ってみるとまず目に入ってきたのは
20年くらい前のKeyのえrg…
劇場アニメを東え…
京都アニメーション作でTVアニメ化された作品「Air」のポスターやグッズなどでした。
え、令和だぞ!?
Airの背景は一部この兵庫県の香住町のものと
和歌山県美浜町&御坊町の背景が使われたこともあり、この町が聖地化していたようです。
和歌山の御坊の方はさすがに20年ほど経つのでもう何の影も形も残っていませんが、
香住の方はまだ町全体でAirを推し続けていたのか…
香住での滞在時間は30分ほど(観光案内所で10分ほど潰した)ので
あまりあちこち見て回る時間はないので観て回る観光名所は一か所だけ
北の岬の高台に建っているAirの背景モデルとして使われた天文館を見てこようと思います。
距離にして2.2kmほど。片道15分あるから楽勝だな。(雑な計算)
15分で2.2Kmで余裕というはどこにも寄り道しなければという前提であって、
途中に「あ、これは面白い」と足を止めて写真を撮りながらの移動となるとかなりギリギリです。
というわけで展望台まで全力ダッシュ。
移動時間は実質片道8分くらい。
天文館に到着! よし帰るぞ!
もう時間に余裕があるのかないのか分からない
JR香住駅まで戻ってくると次の列車が来る10分前でした。
…意外と余裕あるな。もうちょっとゆっくり見て回っても良かったかもしれない。
サイコロきっぷは先ほど香住駅のきっぷ回収箱にシューっ!
してしまいもう手元にはないのでここからは実費での移動です。
香住駅は交通電子マネーなどは使えない非電子化区間なので
次の鎧駅までの切符は現金を券売機に投入して購入します。
12:31 JR香住駅発
12:38 鎧駅着
列車の中にはおそらく私と同じくサイコロきっぷで餘部行きを当てたであろうお仲間の方々が大勢乗っていましたが、
この鎧駅で降りたのは私だけでした。
背中に
「なんでこんなところで降りるの?何もないぞ」
という視線を受けながら列車を降りて餘部へ向かっていく列車を見送ります。
実際この駅周辺には商店もガードレールも街灯も何もないい。
だがそれがいい
まずは駅のホーム内で青春18きっぷのポスターのアングルを探して少し歩き回ります。
当時と違ってホーム横の木が切られたり、
今ではもう廃止されて使用されていない反対側のホームがすっきりして
構図は完全に同じにはならないので
雰囲気重視で撮影。まあこんなものでしょう。
現役のホームからでは距離があって日本海の風景を見づらいので、
駅を一度出た後に駅前の地下連絡通路を使って
今ではもう使用されていない反対側にある廃ホームに渡ります。
連絡通路内には1996年のNHKの朝ドラ「ふたりっこ」の色褪せたポスターが貼られていました。
どうもこの鎧駅と鎧集落がドラマのロケ地として使われたらしい。
さて、廃ホームからの景色はどんな感じかな
鎧駅を一通り見て回ったので集落の方に降りて散策を始めます。
周辺には店はないと知っていたので土産物の購入はないし、
水分や食料の補給も行えませんが、水分は事前に購入しているので大丈夫。
…と思ったら漁協事務所の前に電子マネー対応の自動販売機が設置されていました。
こんなところで文明の恩恵に預かれるとは思わなかったぜ
気温は既に38度に達しているので水分はいくらでもあって良いので助かります。
鎧の集落周辺の散策も済んだので次の目的地である餘部駅に向かいます。
ここからはブロンプトンで餘部駅まで自走です。
距離は5Kmほどなので平常時ならばそれなりの登り坂はあるもののたいしたことはないのですが、
高い気温と直射日光で頭上とアスファルトの照り返しの二弾攻撃でじわじわ体力を削られていく。
これはたまらん。
誰だよこんな35度越えの猛暑日に電車+自転車の旅行なんて計画した奴は!
あまりの暑さに適度に休憩を挟みながら進みましたが、
それでもあくまで5Kmほどしか離れていないので
30分ほどで餘部に到着です。
餘部周辺は道の駅巡りなどで何度も訪れており、
今更特に見るところはないので今回は食事と水分の補給のみです。
とにかく暑いので食べられる時に積極的に飲食はしておかないと体力が持たない。
そんなわけで餘部からの先は後半に続く