以前から検討だけはしていたものの、天候が悪かったり別の用事が入ったり体調が悪かったりして見送っていた初日の出ツーリングを今年(今回)は行えそうなので実行に移すことにしました。
本州最南端である和歌山県の潮岬で初日の出を見るツーリングです。
とはいえ、そんなに早く潮岬に着いても現地でやることはないだろうという判断で出発は12/31の23:30。
2019年冬は暖冬なので路面凍結はしていないと思われますが、下道の方が逆に危ないだろうと行う判断で高速道路を使用。のんびりと潮岬を目指します。
2020年の0時。
ちょうど年が変わったあたりで和歌山県の紀ノ川SAに立ち寄り休憩をします。
高速はガラガラで渋滞などは一切ないため、別に急いでいるわけでもないのに予定よりかなり早く到着しそうです。
どうしよう、あまり早く着きすぎても真っ暗闇の現地ではやることないぞ。
SAの中でコーヒーを飲んで適当に休憩してから出発します。
AM2:45にすさみ南ICを降りて目の前にある道の駅すさみでトイレ休憩。
どうしよう、ここから潮岬までは小一時間もあれば着くのにまだ夜明けまで四時間近くあるぞ。
営業時間外であり、特に時間を潰せる施設があるわけでもないのであまり長時間いても仕方ないのでとりあえず潮岬に向かいます。
走り始めて背後の景色に違和感を感じて振り返るとそこには都市部では見られない満点の星空が広がっていました。
和歌山南部には民家や商店どころか街灯もほとんどないことに加えて
この日は雲一つない好天だったのでかつてないほど星が綺麗に見えます。
紀伊半島南部は何度も訪れていますが、曇っていたり完全に日が暮れる前に帰宅したりしていたので
この星空を見ることは今回が初めてだったので感動も一入です。
本当に来て良かった。
ですが、今日のツーリングは初日の出を見に来ただけなので
星を撮影するため(暗闇で撮影するため)の三脚も明るいレンズも何も持ってきていません。
ならばどうするか?
手持ちか? 手持ちだ!
まあ手持ちって感じだけどまあ概ね良し
夜明けまで時間はまだまだあるので、潮岬を一度通過してからトイレ休憩を兼ねてとりあえず橋杭岩にやってきました。
せっかくなので橋杭岩と美しい星空をカメラに収めたいところです。
なお暗所で撮影するための三脚も明るいレンズも持ってきていない模様。
三脚がなくて手持ちで撮影するのは難しいならカメラを柵の上に置いて長時間露光すればいいじゃない。
若干無理矢理ですが橋杭岩と星の撮影をカメラに収めることには成功しました。
このようにしばらくカメラと格闘していましたが全く時間を潰せていません。
日の出の時刻までにはまだまだ時間がありますが、
あまりここで道草を食って、潮岬周辺の駐車場が埋まってしまうと悲惨なので、
潮岬に向かうことにします。
夜明けの時刻にはまだまだ早いですが潮岬にやってきました。
普段は車両立ち入り禁止の潮岬にある望芝の広場ですが、
今日だけは初日の出を見に来た観光客向けの駐車場として解放されています。
空いたスペースにバイクを停めて夜明けを待ちます。
年末深夜ですが黒潮のおかげでそんなに寒くはないのが助かります。
夜が明けてきた
初日の出は近い
ここに来て洋上に急に雲が出てきました。
時刻はAM7:00
日の出の時刻は過ぎているはずなのに太陽が分厚い雲に阻まれてなかなか顔を見せません。
初日の出はよ
初日の出の予想時刻から約1時間遅れでようやく太陽が顔を出してくれました。
2020年の初日の出です。
この光景を本州最南端の場所で見られたことはきっと大きいことです。
今年は良いことがありますように。
帰りはそのまま来た道を戻るのも何なので(都市部を通るために渋滞に巻き込まれる)、
普段は素通りしているだけの熊野三山に初詣してから帰ろうと思います。
まずは那智勝浦町にある熊野那智大社を目指して潮岬から国道42号線を北上します。
急ぎの旅ではないので、早朝の熊野灘の景色を楽しみながら下道ツーリングを堪能することにします。
途中、まさか正月から開いていた道の駅たいじで柿の葉寿司を土産に購入。
熊野那智大社(写真は那智の滝)に到着。
ここは都市部とは少し離れた場所にあり、また時間も早いので参拝客は少な目でした。
那智大社と那智の滝の際にある飛瀧神社に初詣を済ませまた後に那智大社で交通安全のステッカーを購入しました。
早速車体右側の空いたスペースに貼り付け。
車体左側には既に熊野本宮の交通安全ステッカーを貼っているので、
これで左右両方に熊野三山のステッカーが貼られている状態になりました。
バランスが良くなった気がする。
続いて那智勝浦町から少し北上して新宮市にある熊野速玉神社に参拝
こちらは人口が多い都市である新宮市街から近いだけあって、それなりの数の参拝客がいます。
あまり人ごみの中にいるのは好きではないので参拝だけ済ませて速やかに撤収。
この流れでせっかくだし熊野三社の熊野本宮にも参拝に行こうかと思いましたが、
熊野本宮は海沿いの那智、速玉とは違って若干山間部に入ったところにあります。
そのため道中や本宮に参拝した後の帰り道が路面凍結している可能性が高いので
今回は諦めることにしました。
初詣が済んだのでこのまま帰宅したいと思います。
速玉神社を出て国道42号線に戻り、北東へ進みます。
尾鷲市に入ったところでちょうど昼になったので昼食を食べられるところを探したところ、
国道沿いにあるレストラン「おわせお魚いちば」が営業していたので
ここで昼食をとることにします。
まさか元旦から営業しているとは完全に予想外です。
注文したのは地魚丼。
安いしうまいし文句なしです。
海鮮丼を食べた後は尾鷲市内でガソリン給油の予定でしたが、ガソリンスタンドには大渋滞が出来ていました。
ガソリン残量にはゆとりもあるし、
帰宅ルートの途中にある紀伊長島や大台あたりには
他にガソリンスタンドが何件かあるのは知っているのでここでの給油は見送りします。
この選択が予想外の困惑を生むことになりますが、それは後の話。
尾鷲から国道42号線を更に北上して紀伊長島町に到着しました。
紀伊長島の道の駅マンボウも元旦から営業しており、
名物のまんぼうのから揚げも元旦から食べることが出来ました。
ありがたいことです。
ふとここでガソリンメーターを見ると残量がかなり乏しくなっていました。オドメーターを確認すると約400km。
いくら燃費が良い400Xとはいえ500kmが限界なので、
流石にそろそろガソリンスタンドを探さないとガス欠する危険があります。
まあなんとかなるさ
軽い気持ちで無給油のまま紀伊長島から更に国道42号線を北上しての帰宅ルートを進みます。
普段ならば紀伊長島から高速道路の紀勢道に乗ればかなりの時間短縮になるのですが、
今回はガス欠の危険があるのと途中でガソリンスタンドを探すという目論見があるので
高速道路には乗らず全て下道での移動です。
まあ大台はそれなりの町だしそこまで行けばガソリンスタンドはあるだろうし、
道中で開いている店があればそこで給油すれば良いか
と軽い気持ちで出発しましたが、国道沿いにあるガソリンスタンドは
全て正月休みのために休店していました。
増えていくオドメーター、減っていくガソリン残量。
結局大台に到着しましたが、大台にあるガソリンスタンドも全て正月休みで開いていませんでした。
大台から次の町である西の桜井、北の名張、東の松阪へ行くにはどのルートを通るにしても
山道を含む数十キロ走る必要があります。
ここで選択を間違えれば何もない山の中でガス欠になる可能性が高い。北、東、西、どこに向かうべきか
スマホでガソリンスタンドの場所や営業時間はすぐに分かりますが、
それはあくまで平日の営業時間であって、正月休みのスケジュールまでは分かりません。
しばらく悩んだ後に、自宅へは遠回りになるが、
お伊勢参りの客相手に開いている店が多いであろう松阪、伊勢市内に出た方が
開いているガソリンスタンドに辿り着ける確率が高いと判断し、東に向かいます。
伊勢市と松阪市との市境に差し掛かったところにあったガソリンスタンドが営業しており
なんとか給油することが出来ました。
オドメーターは500kmを越えてガソリン警告灯が点灯を始めたあたり。
助かった。
給油量は14.53l
400Xは17lタンクなので実はあと1.5lほど
平均燃費は約30km/lなので45kmくらいなら走れた計算なので西の桜井、北の名張方面にも到着は出来たとは思いますが、
それらの町に開いているガソリンスタンドがある保証はなかったので
なかなか良いタイミングではないかと。
※桜井市には有名な寺社仏閣が多く点在しているため、それらの参拝客相手に
ガソリンスタンドも開いている可能性はありました。
正月はガソリンスタンドが閉まっていることを想定して早めに給油する必要があるのか・・・
ガソリンを給油したのでガス欠の杞憂もなくなり、安心して松阪市から自宅への帰宅ルートである
国道368号沿いを進んでいると
以前藁で作られた巨大な猪のカカシが飾られていた
飯南町仁柿川の近くを通りました。
この場所では毎年巨大な藁のカカシが作られているらしいです。
今年は何が作られているのかな、干支にちなんで鼠かな?
と期待して通ってみると
今年は招き猫でした。
なんで猫?干支ではないのかと一瞬考えましたが
よく考えらた前回訪れた2017年の干支は茂年ではないのにカカシは猪だったので、
テーマが干支に縛られているということはないと気付きました。
以降は特に何も問題なく、まだ明るい時間に帰宅。
初日の出だけではなく元旦から海鮮、熊野三山巡りなど色々と充実したツーリングでした。
一年の計は元旦にありという言葉もあるので、2020年はあちこちツーリングに行ける年になって欲しいです。