大崎島ツーリング1日目


今回立ち寄る大崎上島の地図

今回のツーリングは前から行きたいと思っていた広島県の大崎上島に向かいます。

大崎下島は呉市から橋がかかっているので直接自走で行くことが出来ますが、この大崎上島は橋がかかっていない離島であるために直接バイクで向かうことは出来ません。

ただ幸いにも竹原から大崎上島まではカーフェーリーが定期的に運行しているので、バイクを島に持ち込んでツーリングすることが可能です。

また、大崎上島から更にフェリーに乗ってしまなみ海道の大三島やとびしま海道の大崎下島に移動することも可能です。

当初は大崎上島に泊まる一泊二日のツーリングを予定していましたが、島内の宿に空きがなかったこと、キャンプ場は4月から10月までしかオープンしていなかったことから、島内での宿泊は諦めて大崎下島で宿を確保しました。

大崎上島を観光して回った後は大崎下島で宿泊するプランです。


大崎上島の散策プランはNPO法人が作成、販売している「とびしま島走Map」を参考にしました。

書店に行って色々と観光ガイドを調べてみましたが大崎上島についてあまり詳しく書いているものはなく、やはり自分の足で調べるしかないのかと思っていたところ、アマゾンで販売されていたこの地図を見つけました。

本当は自転車でのサイクリング地図なのですが、実際に著者が自走して作成しただけあって、他のガイドでは紹介されていないポイントが詳しく解説されています。

しまなみ海道バージョンもあるようなので、今度はそれを買ってしまなみ海道にも行ってみたいところです。

閑話休題。


竹原港

竹原港からフェリーに乗り大崎上島の白水港へ。
そこから島を一回りして観光した後に明石港から大崎下島の小長港にフェリーに移動のプランです。

竹原港には11時30分に到着。

大崎上島へのフェリー出港時刻は11時45分。
余裕とは言わないものの、まあ許容範囲内です。

大崎上島への到着予想時刻は12時30分なのでちょうど昼食をとるには良い時間かと。

大崎上島への片道チケットは大人一人とバイク一台の合計770円です。

バイクのチケット購入には排気量を証明する車検証が必要らしいので、事前にバイクシート下の収納から取り出しておきます。
チケット購入時にチケット売り場に提示。

事前に調べた通りなので特に大きな問題なしです。

さあ乗船だ。


竹原港でおいてけぼり

と思ったらここでハプニング発生。

たった今チケット売り場で買ったばかりのチケットが早くも見当たりません。

買ってすぐに財布の中に入れた?
→なし

チケットを購入する時に取り出した車検証と一緒にしまい込んだ?
→なし

もしかして風に飛ばされた?
→周囲を探すも見当たらず

とにかくパニックですがチケットは見つかりません。

そんなこんなのうちにフェリーは出港していきました。


チケット

フェリーに乗船
仕方ないのでチケットは買いなおしました。



幸い大崎上島への次のフェリーは12時30分出港でしたので1時間の遅れで済みました。

ただ、昼食は大崎上島で取るつもりがこの時間のズレで昼食タイムが消えてしまったのは地味に痛い。

待ち時間の間に 近くのコンビニで昼食代わりのパンは購入したものの不安なところ。


フェリーで移動中

竹原港から大崎上島の白水港へは約30分の船旅。

バイクの状態については何の説明もなかったので、とりあえず他のフェリーと同じようにギアを1速に入れてサイドスタンドを立ててハンドルを切って待機。

バイクを置いて船室で移動すれば良いのかなとと思ったらエンジンだけ切ってバイクと一緒に車両甲板で待機するよう指示がありました。

その直後に
「移動中は甲板に入らないように注意してください」
「車に乗車中の方は車から降りずにシートベルトを締めてお待ちください」

というアナウンス音声が流れてきて困惑。

本当にここで待っていて良いんだろうか


上陸

そんなこんなのうちにフェリーは大崎上島の白水港に到着しました。



気を取り直し、上陸して島の散策を開始します。


造船所

島に着いて最初の印象は意外と大きい島だなということでした。

事前にネットで調べた情報では島一周にかかる時間は自転車で約3時間ということだったので小さい島だと思っていましたが、自動車の交通量もそれなりにあります。

少し走っただけで写真のように大きな造船所や採石場がいくつもあり、商店や飲食店もそれなりの数が確認できます。

橋がかかっておらず船でしか来ることが出来ない離島とは思えず、同じ呉市の倉橋島や大崎下島より発展してるんじゃないだろうかと感じられました。


瀬戸内の島

事前情報から得られたイメージは時代に取り残されたもっとのんびりとした離島でした。

実際、映画の舞台として登場する大崎上島はもっとスローライフの島として描かれていることが多いようです。

ですが、実際にはしまなみ海道の島々、大三島あたりとよく似た雰囲気のそれなりに発展した島でした。

造船所や採石所の周辺は小豆島や淡路島とも似ている感じがあります。

まあ瀬戸内の景色は抜群だし、この雰囲気も嫌いではないので何の問題もないのですが。


隧道の入り口
隧道の前

というわけで島の散策開始。

まずは島の北部にある小頃子(おごろす)隧道という手掘りの古い隧道にやってきました。

観光マップの情報を頼りにすると、この隧道は昭和8年に開通とあります。

石組みとレンガでしっかりと固めてあり、年数の割にガッシリとしているようです。
隧道内
これ正面から対向車が来たら離合できないし逃げようもないな。

幸いにもトンネルの先には何も見えないし、距離も短いので人や自転車やバイクが向かいから来る前に速やかに通過します。

(と言いながら一時停止して写真は撮る)


ドラレコのバックカメラから

さて隧道を抜けたぞ

この先には何があるのか!


林道入り口
林道V字カーブ

トンネルを抜けた先は小さい果樹園がありました。
そこから更に進むと木が多い茂り薄暗い林道に繋がっていました。

薄暗い林道を進む
「ま た 林 道 か」

「なんで離島に来てまでいつもと同じことをやっているんだろう」

とクネクネと折れ曲がった傾斜のきつい林道をしばらく走ると島の反対側に出ました。

この林道と隧道は県道が開通するまでは島の反対側に移動する際の時間短縮のための重要な道だったと推測されます。

ただ、現在ではわざわざ細いトンネルを通らなくても綺麗に整備された道路ですぐに島の反対側に移動できるのと、トンネルを抜けた先に別に何があるわけでもないので観光客はほとんど来ないということはなんとなく理解出来ました。


商船高校の練習船

林道を抜けた後は県道を道なりに戻って次の目的地の木江集落を目指します。

途中、商船高校の練習船と桟橋を見つけたので写真を一枚。

島の北部はこの商船高校の学生と造船所(と採石所)の職員が多く住んでおり、またその人達相手の店が多数あるために発展しており、それが他の瀬戸内の離島と違う雰囲気になっている気がします。


木江の街並み

商船高校を通り過ぎて少し進むと木江集落に出ます。

この木江集落最寄りの木江の港からは大三島経由で今治までのフェリーが出ています。

今回の目的はそれではなく、観光マップでこの木江集落には古い町並みと珍しい木造五階建ての古い謎の建物が残っていると書かれていたのでそれを観に来ました。


木江の遊郭跡

木江の遊郭跡周辺
建前上は謎の建造物ということになっていますが、まあ遊郭跡ですね。

五階建てなのに四階五階に窓がないあたりとか立地とか雰囲気とか、特徴が伊勢にある渡鹿野島にある建造物とほぼ同じ構造なのでうんまあそういうことかと。

観光マップだと木江の集落は古い町並みが残っているということでしたが、古い建物はどんどん取り壊されて空き地と新しい住宅に入れ替わっており、この謎の五階建て木造建築以外に古い町並みはほとんどありませんでした。

まあ近くに造船所や商船高校や採石場があるし、そこの職員が住む家が必要だからどんどん新しい建物に入れ替わっていくのも仕方ないか。

神峰山展望台への道
ニッサンのモビリティ

神峰山展望台駐車場
次の目的地は大崎大島の最高峰である神峰山です。

木江の集落を南下して狭い町道をしばらく走った先にある案内板を頼りにそれなりの急坂をしばらく登っていくと展望台の駐車場がありました。

山頂はこの展望台の駐車場から30分ほど登山道を歩いた場所にあるようです。

駐車場には島の観光客向けにレンタルをしているモビリティ(電気自動車)が停まっていました。

どうやら1日5000円ほどでレンタルできるらしいです。

小さい島なので確かにこれでまったり回るのも良いかもしれないです。


石鎚神社分所

駐車場から登山道を10分ほど歩くと第二展望台が見えてきます。

その近くには石鎚神社分所という小さな神社が建っていました。
この近くも第二展望台というだけあって綺麗な景観は観られそうでしたが、それを観るのは山頂展望台まで取っておきたいのでこの展望台には立ち寄らず、頂上までもう少し山道を歩きます。


地蔵

地蔵があちこちにある
あちこちにある地蔵


展望台の光景


薬師堂

昼食

案内標識
そして神峰山の頂上です。

大崎上島から隣の大三島(しまなみ海道)などが一望できます。
さすが島の最高峰だけあって素晴らしい景観。

気温と湿度の関係で海が若干ガスっているためにあまり遠くまでスッキリ見通せるということはありませんが、十分満足な結果。

せっかく良い場所なので、この展望台で遅めの昼食を取ります。
昼食の内容は竹原でフェリーに乗る前にコンビニで買ったパンとおにぎり。

旅先のコンビニって地元と微妙に違うものが売られていて楽しいね

・・・こいついつもコンビニ飯食ってんな。


恵比寿神社

恵比寿神社

神峰山の次の目的地は島の南東にある灯台です。

その灯台へ向かう途中に偶然に観光マップには記載されていない味のある神社を見つけました。

石碑を見ると恵比寿神社となっていました。

恵比寿は海の神なのことと神域だけ高いところにあるあたり船の安全というより津波や大波避けの祈願の神社かな。

神域への廊下が珍しい構造で味わい深いですが、関係者意外は入ることは出来ないようなので横から眺めるだけです。


中ノ花灯台

島の南東にある中ノ鼻灯台に到着しました。
この灯台から見る瀬戸内の海は絶景とのことです。

この灯台へ向かう道の途中におひとり様お断りの温泉旅館の看板が出ており、宿泊客以外は進入禁止と書かれてあったのでなかなかこの灯台への道が見つからずにしばらくグルグルと周囲を周回することになりましたが、単に温泉旅館の看板が掲げられている位置がややこしくて勘違いしそうになっただけで、灯台自体は温泉旅館の敷地に入る道とは別の場所に建っていました。

まぎらわしい。

観光ガイドに載っている写真だと手すりは錆びついて外装も結構薄汚れてボロボロでしたが、塗装しなおしたのか真っ白で綺麗な灯台です。


瀬戸内の光景

灯台の近くからは瀬戸内の海が一望できます。

灯台に来る途中の道が海沿いだったので灯台から見るのとずっと同じ景色が見えていたような気がするけど、多分ここは深く考えたら負け。

瀬戸内の景色は綺麗だなぁ (棒)


チケット

明石港から乗船
大崎上島の目ぼしいポイントは一通り回ったのと、当初の予定から1時間遅れてしまったので、大崎上島の散策はここで切り上げます。

島の南にある明石港からフェリーに乗船して今晩の宿がある大崎下島に向かいます。


安定の甲板待機

そして行きと同じく安定の甲板。

いやもう突っ込んだら負けな気がする。

大崎下島へは約30分の船旅です。

後半に続く


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